変化を怖がるのではなく、いつでもチャレンジできる状態でいたい

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羽生市出身の岡芹さんが、草加に住むきっかけになったのは「ハラッパ団地」の入居者募集でした。草加市で行っていた「うちグル草加」のお店マップを自主的に作成したことをきっかけに、草加に住む人や草加市の仕事も行うなど、地域とも関わっています。現在、デザイン業の他、専門学校の講師としても活躍している岡芹さんに、デザイナーとして独立するまでどんな経験をしてきたのか?現在の仕事に対するスタンスや、将来のこと、家庭のことなど、幅広いお話しを聞くことができました。


決められた枠に入るのが嫌だなと思って過ごしていた学生時代

学生の頃は、あまりグループに所属しないタイプでした。
スクールカーストですか?かなり下の方でしたね。地味でしたし、基本的にはあまり自分がいるグループを決めないで、あっちに行ったりこっちに行ったり、その時々、趣味というか気持ちが合う人と一緒にいるという感じでした。

スクールカーストみたいなものもそうですし、学生生活がずっといやだと思っていました
「決められた枠に入れられる」ことや、「決められた人と過ごしなさい」という環境があまり好きではなかったんです。

だから、大学に行って解放されましたね。やっと自由に動けるって。

 

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何かを表現したくて、大学では小説を学んでいました

学生生活の中で、唯一楽しかったのは、高校の時に誘われて入った美術部での活動でした。そこでは、ポスターカラーだったり、油絵だったりと、みんな好きな手法で絵を描いていて自由だったんです。

大学も、美大へ行きたかったのですが、気がついたら美大受験の受付が終わっていました。美術ではなくても何かを表現したいという思いはあり、小説を書くことにも興味があったので、小説を学べる大学へ通うことにしました。

大学ではスポーツ新聞を発行している部活に入りました。その部活では、運動部の取材をして、年に4回新聞を発行する活動をしていました。

箱根駅伝に出ているような大学だったので、年間200万円の活動費が出されていて、それを回しながら広告も取るなど、会社みたいなことをしていました。

でも、活動がハード過ぎたせいかどんどん部員が辞めていき、最終的に自分の代は一人になってしまいました。自動的に編集長をやることになったのですが、大変だったけれど面白かったですね。ちょっとした会社を自分で経営しているような体験でした。

 

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デザイナーという職業があるってことを知らなかったんです

大学では、文章など活字で表現することをしていたのですが、それに限界を感じていました。自分は、突き詰めていくと考え過ぎて病んでしまうところがあるなと。それで、少し方向転換というか、イラストを勉強しようと、大学卒業後、デザインの専門学校に行くことにしました。当時は、イラストレーターになりたいと思っていました。

そもそもデザイナーって職業があるってことを知らなかったんですよ。その専門学校では「キャリアクラス」というキャリアを積んできた人向けのクラスがあったのですが、そのクラスを受けていたのは自分以外、全員グラフィック科という、グラフィックデザイナー志望の人たちだったんです。

 

そこで、デザイナーという職業を知りました。

 

自分が所属していたのはイラストレーション科だったので、イラストレーションをやりながらグラフィックも学んでいたという感じでした。課題に追われていましたし、イベントも多い学校だったので大変でしたけど、その頃は一番楽しかったです。充実していて。

 

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絶対にデザイン会社に行きたいと思っていました

専門学校を卒業し、出版系の会社でエディトリアルデザイナーとして働いていました。当時はまだ、デザイン経験が浅かったのでデザイン会社には行けなかったのですが「絶対にデザイン会社に行きたい」と思っていました。

そして、経験を積んだ後、BtoB(企業が企業に向けて商品・サービスを提供)のデザインをしているデザイン会社に入社しました。
その会社で、デザインを基礎から教えてもらい、IT系の会社さんのパンフレットやリーフレットなどの印刷物からWEBサイトやグッズまで作っていました。

その後、BtoC(企業が個人に対して商品・サービスを提供)のデザインをやってみたくなり、職場を移動したのですが、デザイン会社で働くことが条件的に厳しいと感じるようになっていきました。というのは、広告代理店さんと取引をしているようなデザイン会社の多くは、すごく激務だったんです。自分の年齢も30代に入っていたということもあり、結婚も考えるようになっていました。産休のある会社を探していましたが、デザイン会社で産休制度のある会社は見つかりませんでした。

 

このままで自分の人生、大丈夫かな?って感じるようになったんです。

 

それで、デザイン会社は諦めて、産休制度のあるマーケティング会社に入社しました。そこではインハウスのデザイナーとして、自社のグラフィックを担当するデザイナーとして配属されました。

 

変化が怖いというより、止まることや現状維持が怖い

エディトリアルからBtoB、BtoC、マーケティング、と、色々な業界の職場を経験して、2018年に独立しました。
今になってみれば、色々なことをやってきてよかったと思います。全部つながっているような気がしますし、最終的にマーケティング会社で数字の大切さというか、デザインの美しさだけでなく、どう顧客にリーチするかなども考えられるようになりました。

独立のきっかけは、当時働いていた会社に加え、他にも業務委託の契約先ができたことが大きいですね。それに、最後に所属していた会社は、インハウスのデザイナーだったので基本的にはお客さんと直接会えない環境だったんです。お客さんと直接会いたい。もっと幅広いデザインを作って見てもらいたい。と、ずっと思っていました。

独立してよかったなと思っています。自分は、組織に合わないというか、上司の意見であっても納得しないと従えないようなところがあったので。

 

これまで、職場や環境を、その時々で変えていたんですけど、自分が置かれる環境を変える事にあまり抵抗がないんです。変化することが怖くない?と聞かれることもありますが、チャレンジしたいという気持ちの方が強いですし、フットワークは軽い状態でいたいなって思っています。先入観なしに、動けるチャンスがあればすぐに動きたいというタイプなので、止まることや現状維持の方が、怖いなって思いますね。

 

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旦那さんの協力で支えられています

フリーランスという環境だと、休みの日にも仕事をしてしまいがちなのですが、自分は絶対やらないと決めています。旦那さんは会社員なので、仕事や、休みのリズムも合わせるようにしているんです。

旦那さんは、自分の仕事に協力的で本当に助かっています。書類管理やスケジュール管理など、旦那さんに手伝ってもらっているんです。

一人で仕事をしていると、メンタルが崩れそうになる時もあるのですが、仕事上の相談にも応じてくれたりするので、もう、旦那さんの協力なしでは、考えられないという感じです。

 

今後、子供ができたら、子育てと仕事のリズムも変わってくると思います。まだ結婚生活も浅いので、今は、旦那さんと色々なところに行きたいなと思っていますが、将来、子供との生活がどんな感じになるか楽しみなんです。

 

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関わる人の心を知るために、心理学を学びたい

今後の目標ですか? 最近は、心理学を学びたいと思っているんですよ。
人に興味があって、お客さんとか自分の周りの人を、もう少し深く見ることができたらいいなと普段から感じていました。

「人間の思考ってどうなっているんだろう?」「どのような時に感情が動くんだろう?」ということを知ることができたらなと思っています。獨協大学でオープンカレッジがあるので、そこで学んでみるつもりです。

人の気持ちが動く仕組みを理解することって、デザインの仕事にも影響を与えるんじゃないかと思うんです。デザインって、結局、人の行動を促したりとか、人の感情を引っ張り出さないといけないものだと思うので。

 

それと、唐突と思われるかもしれませんが、最終的な目標としては「人徳者」になりたいです。人生の最後、死ぬ瞬間に「色々な人と関われて、色々な人の笑顔を見てきたな」と思いたいんです。そのために、コツコツ徳を積んで生きていこうって心掛けています。

 

 


岡芹さんのこれまでの経験を聞いて、まるでスポンジのように、あらゆる事象を吸い込んで自分のものにしていく力を持っている人だと思いました。今後も、その柔軟で、且つ、いきなり何をするか分からないというハラハラした魅力で、これから何があっても軽やかに乗り越えていけるような感じがしました。
 
 

インタビュー場所

まつばら綾瀬川公園 〒340-0013 埼玉県草加市松江1丁目10

 

この記事の撮影

カメラマン

吉田記子